空きっ腹でお酒を飲むと、アルコールが体中に一気に回ってしまいます。そのため何かを食べながら飲んだほうが良いと思う人がほとんどでしょう。それ自体は間違っていませんが、おつまみによっては悪酔いの状態を早めてしまうものもあるようです。
アルコールは体内で分解されると、アセトアルデヒドという物質になります。このアセトアルデヒドが顔の紅潮や頭痛、吐き気、動悸などの悪酔いの状態の原因です。つまみに糖質が含まれていると、アルコールの分解が促進され、アセトアルデヒドの出現が早まってしまいます。糖質は、アセトアルデヒドの分解を早めるわけではない為、結果としてアセトアルデヒド血中滞在期間を延ばすことになるのです。
日本人は欧米人に比べると遺伝的に酒に弱い体質の人が多い民族です。すぐに真っ赤になる人は、アルコールは分解するものの、アセトアルデヒドの分解が遅い体質の人です。分解酵素を体内で作れるかどうかが、遺伝によって決まっているのです。
酒に弱い人も鍛えれば強くなるという人もいますが、これは危険な考え方です。確かに、慣れによって不快症状を感じにくくなる人はいますが、根本的に体質が変わるわけではありません。
アセトアルデヒドは、単に不快なだけでなく発ガンを促す可能性も指摘されています。顔が赤い人に酒を強要するのは発ガン物質を強要するのと同じことになるそうです。