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血圧・血管の主な病気
◎本態性高血圧
本態性高血圧の原因は、いまなお、はっきりしませんが遺伝や体質が重要なことは事実で、高血圧の両親の子供は、高血圧になることが多く、両親とも高血圧の無いときは、高血圧になることは少ないのです。
体つきは、赤ら顔で、首が短く、がっしりした大人に多いのですが、もちろん、やせたひとでもなります。また、この病気は緊張した社会環境で起こるといわれ、年齢は男性で35〜50歳、女性で45〜55歳の間に急に多くなります。
時には二十代でも本態性高血圧が始まります。35歳以下で高血圧になった場合、若年性高血圧と呼びます。若年性高血圧では腎性高血圧、内分泌性高血圧、血管性高血圧など、原因のはっきりした二次性高血圧が多いのです。
症状ははじめは自覚していないことが少なくありません。会社や学校の定期健診などで血圧を測ったときに高いといわれ、それから気にするようになることが多いのです。
頭が重い、頭痛、肩こり、めまい、耳鳴りがする、夜眠れない、便秘する。などと訴える人もありますが、高血圧自体が自覚症状を出現させているかどうかは不明です。
血圧・血管の主な病気
◎心臓や血管からくる高血圧
一般に、慢性の心臓病では、心臓が弱っているにもかかわらず、血圧がやや上がっていることが多いのです。高血圧が心不全の一因になっていることが多いためです。
大動脈弁閉鎖不全でも高いことがあります。心臓ブロックといって、心臓の打つ数が40以下になると脈圧が大きくなり、最大血圧は高くなります。
また、先天性の大動脈縮窄という病気では大動脈の途中が生まれつき狭くなっていて、上半身の血圧が異常に高く、下半身の血圧が低くなります。大動脈炎でも高血圧が起こります。腎動脈が何かの原因で狭くなっても血圧が上がります。
生理的老化現象としての動脈硬化の高血圧の原因の一つです。体全体の動脈の弾力が減ると、心臓から血液が入ってきたとき、大動脈壁がよく伸びないので、最大血圧が高くなります。しかし、最小血圧は上がらず、かえって下がることもあります。収縮期高血圧といい、たとえば200/80というように上と下の血圧に大きな開きがあります。この場合も降圧治療の対象となります。
◎薬物の副作用からくる高血圧
長期に服用を続けていると、そのために血圧が高くなることがあります。特に注意すべきなのは、漢方薬などに含まれている甘草(グリチルリチン製剤」です。そのほか、副腎皮質ステロイド薬や非ステロイド性抗炎症薬、経口避妊薬、腎不全で使用するエリスロポエチンなどでも高血圧をきたすことがあります。
この場合は薬剤を中止すると、たいていは数週間で血圧は元に戻ります。
血圧・血管の主な病気
◎中枢神経の異常からくる高血圧
頭に外傷を受けたときとか、脳の中に腫瘍ができたとき、あるいはポリオなどによる神経病のあと血圧が上がることがります。
◎内分泌からくる高血圧
下垂体、副腎、性器、甲状腺などホルモンの以上から起こる内分泌性高血圧です。
クッシング症候群というのは、顔が満月のように丸くなり、体が異常に太って、腰や大腿の皮膚に赤いしわができ、血圧が上がるもので、副腎皮質または下垂体の腫瘍ないし肥大によるものです。
原発性アルドステロン症は、高血圧、多尿とともに、手足が一時的にまひして力が入らなくなるもので、副腎皮質の病気です。
褐色細胞腫は、副腎髄質の腫瘍から時々多量のアドレナリンやノルアドレナリンの分泌が起こり、一時的に血圧が上がり、頭痛、動悸、ふるえがきたり、尿に糖が出たりするものです。そのほか甲状腺機能亢進症でも、やせると同時に脈拍がふえ、血圧が上がります。脳下垂体の腫瘍でおこる末端肥大症でも血圧が高くなります。いずれも手術など原因となった病気の治療で治る可能性のあるものです。
最近、肥満や糖尿病と高血圧の合併が多いことと、このような人では血液中のインスリンの濃度が高いことから、インスリンに対する感受性の低下が原因で高血圧になるという説があり、多くの研究がおこなわれています。