検査と診断
痛みなどのために歩けなくなり、休むとまた歩けるようになる間歇性破行は、血栓性静脈炎、動脈硬化症などの下肢の血管の病気でもおこってきますが、この場合は末梢での動脈の拍動が触れなくなるのに対して、腰部脊柱管狭窄症では、動脈の拍動を触れることができますし、背骨をそらせると下肢のしびれや腰痛がおこるので鑑別できます。
また、椎間板ヘルニアでもよく似た腰痛が起こりますが、ヘルニアの場合は前かがみになると症状が強くなるのに対して、この病気ではかえって症状が和らぐので鑑別できます。
x線撮影から、変形性脊椎症のさまざまな変化がみられます。
脊柱管の狭窄の程度や範囲、脊髄腫瘍や脊髄動静脈奇形などとの鑑別などX線撮影ではわからないことを詳しく調べる為に、脊髄造影がおこなわれることもあります。
これは、脊髄空にX線に写る造影剤を注入して撮影するものです。造影剤はヨード製剤が用いられる為、検査前に必ずヨード過敏症かどうかを調べます。
ヨード過敏症がなければ心配はないのですが、検査後二十四時間はほこうや体位に制限があります。