外科的治療(手術療法)
甲状腺亜全摘出術
ごく一部を残して甲状腺を切除し、ホルモンの分泌を少なくする治療法で、妊娠・出産を予定している女性、甲状腺腫が大きく、機能亢進の程度が著しいひと、薬物療法を受けているが、経過からみて治る見込みのない人、社会的条件などから早く確実に直したいと希望する人、甲状腺に結節ができている人などに対して行われます。
これは、再発したり、甲状腺機能低下症を起こしたりすることが極めて少なく、やく90パーセントの人は完全に治るという治癒率の高い治療法です。
手術の前に、薬物療法を行って甲状腺の機能を正常にしておくことが必要で、抗甲状腺薬が良く用いられますが、無機ヨード薬、副腎皮質ホルモン剤や交感神経遮断剤が併用される場合もあります。
効果の高い治療法ですが、前頸部に手術の傷跡がのこ利増す。また心臓病などの重い慢性の病気を持っている人には、この治療は行えません。