◎リンパ系のしくみ
動脈系、静脈系の血管が全身に張り巡らされているのと同様に、リンパ管が全身に張り巡らされていて、このなかをリンパという液体が流れます。このリンパは、組織と組織の間に存在する組織間液という液体から作られています。
リンパ管のうち、もっとも細くなっている管を毛細リンパ管網といいますが、互いにつながって連絡しあいながら、網の目のように全身の組織のなかに張り巡らされています。
毛細リンパ管網は、集合してより太いリンパ管になり、組織から出てきます。このリンパ管は、しだいに合流して最後は一本の管となり、首の下のところにある鎖骨下静脈につながっていて、リンパ液はここから静脈に流れ込むしくみになっています。
リンパ管が合流している部位はふしのようになっていて、ここをリンパ節といいます。リンパ節は、全身に約800個存在しますが、最も数多く存在しているのは首とその周辺で、ここには約300個が集中しています。その次に多いのは、股のつけ根とその周辺です。