◎リンパ系のはたらき つづき
また、腸管から吸収された栄養素は、肝臓へ行く門脈という静脈へ直接入るものもあるのですが、脂肪などは大部分が腸管近くのリンパ系にいったん入り、それから門脈系に入るしくみになっています。いったんリンパ系を経由することによって、腸で吸収された栄養素に含まれる毒性が取り除かれるのです。リンパは、一般に無色透明のさらさらした液体なのですが、腸管から吸収された脂肪を含むために、腸管近くのリンパは白くにごっていて乳びと呼ばれます。
また、リンパ節は、体にとって有害な物質(抗原)と結びついて毒性を封じてしまう抗体(免疫グロブリンと呼ばれるタンパク質の一種)を作るなどの免疫に関与するはたらきも行っています。