○手当て
まず、衣服を除いて、骨折部分を確認します。骨折部をのばすと、骨のずれが少なくなり、痛みをやわらげます。ただし、間接付近の骨折では、ずれがひどくなるでやめます。
次に、副木などで固定します。副木は硬い材質を使い、身近なものでは枝、木材、かさ、杖、重ねたダンボールなどです。長さは骨の上下の関節異常の長さが必要です。大腿の骨折では腰ー足くび、上腕では肩ーひじまでの長さです。
当て方は、副木と手足を幅の広いひもやハンカチで結ぶか、ガムテープで貼り、上下の関節も固定します。間にはタオルや布切れなどを入れ、クッションにします。しばった部分より先の皮膚の色や血の流れを常に注意します。
運搬や移動の際は、しっかりと固定しても、骨のずれや痛み、ない出血が起きるので衝撃がないように静かに行います。
○気をつけること
指が動く、あるいは歩けるから骨折ではないと早ガッテンをしてはいけません。
骨折部の骨のかす(骨髄や脂肪)が血管内に入り、肺に詰まると肺塞栓症をおこし、呼吸困難となることがあります。それを防ぐためにも、しっかりした固定や静かな移動が重要です。