どんな病気か
10歳前後の子どもに多く、X線検査をすると上腕骨上端、大腿骨上端に嚢上の陰影(嚢腫)が見られる腫瘍類似疾患で、生命の危険はまったくありません。
骨髄内に空洞ができ、そのなかには黄色の液体が充満しています。骨皮質が薄くなり、わずかな外力が加わっても骨折が起こります。骨折を生じると、嚢腫内溶液は血性となります。
嚢腫ができた部位がわずかに痛むことがありますが、多くは無症状で、外傷後の病的骨折の痛みのために発見されるケースがしばしばです。
X線検査や、穿刺をして嚢腫のなかに黄色い液が存在すれば診断されます。
治療
嚢腫の壁を取り、骨移植をするのがふつうですが、嚢腫のなかのない溶液を排除し、副腎皮質ホルモンを注入することで治ると言う報告もあります。
また、骨折が生じた後に自然に治ってしまうものも、たまにはあります。
10歳未満の場合や、骨端軟骨に接して嚢腫がある場合は、再発しやすいものです。このため、骨折を起こす危険が少ない場合は、治療をしないでしばらく様子を見ることもあります。