症状
側わん症は、一般に痛みなどの自覚症状がないため本人は気づかず、家族や友人に両肩の高さの違いを指摘され足り、あるいは学校検診のさいに発見されることが多いようです。特に特発性側わん症は、重症になると心臓や肺が圧迫され、さまざまな障害が起こり、治療も面倒になりますので、家族が子どもの体型にふだんから気をつけ、少しでも早く異常を発見することが大切です。
家族でできるチェック
脊柱に側わんがおこると肩や肩甲骨、ウエストラインなどがゆがみ、左右の高さに違いがでます、肩の高さが左右同じかどうか、背中側から見て、肩甲骨の高さに左右差はないか、骨盤の傾きは内科、深くお辞儀をしたとき、肩や肩甲骨の高さに左右差はないか、に注意して観察します。
検査と診断
まず、身長、体重の測定に始まり、外観上の骨格の変形を調べます。特発性側わん症では、出っ張った側の肋骨が盛り上っているのがはっきりわかります。
さらに、側わんの原因を明らかにする為に、全身の検査がおこなわれます。
皮膚にコーヒー色の色素班や結節があれば、レクリングハウゼン病が原因で側わんが起こったものと考えられます。これは、脳神経や脊髄神経および皮膚の末梢神経に腫瘍が発生する遺伝性の病気で、皮膚に色素が沈着するのが特徴です。
また、臀部中央に毛の生えた皮膚のくぼみがあれば、脊髄、脊髄膜ヘルニアの合併が疑われます。
側わんの状態を詳しく見るためにはX線検査がおこなわれ、色々な姿勢でさまざまな角度から、頚椎から骨盤までを長いフィルムで撮影します。また、コブ法という方法で側わんの度合いが測られ、脊柱の回旋の状態、どこまで矯正が可能か菜度も、各種の計測によってしらべられます。
このX線検査と計測は一定期間ごとにおこなわれ、側わんの進行、矯正治療の効果などが時間を追って観察されます。