検査と診断
強直性脊椎炎は初期には的確な診断は難しく、腰痛症、坐骨神経痛などと診断されていることが多いようです。
強直性脊椎炎は特徴は、本来前わんしているはずの腰椎が伸びていることと、骨盤の仙腸関節部を前や側方からおすニュウトン検査で痛みが起こることです。
X線検査では、初期には仙腸関節の変化や、その周囲の骨が萎縮しているのがみられます。進行したものでは、仙骨と腸骨が完全に癒合し、脊椎の周りの靭帯も骨化して、脊柱はちょうど竹のふしのように見えます。血液検査では、血沈が亢進します。CRPテスト(血清中のC反応性タンパクの有無を調べる検査。関節リウマチや何らかの炎症性疾患があると陽性のことが多い)は陽性で、血清中にリウマチ因子は見られないのがふつうです。
治療
原因不明の病気であるため、進行を止めることは難しく、治療は対症療法になります。痛みは、フェニルブタゾン、インドメタシンなどの消炎鎮痛剤で、ある程度おさまります。また、四肢が曲がったままになるのを防ぐ為、水泳や棒体操、機能訓練を積極的に行い、全身を動かすことも大切です。
完全に強直してしまった場合、股関節に人工関節を入れることもありますが、脊椎や他の関節のも強直がある場合は立つことも歩くこともできなくなってしまうことが多いです。