どんな病気か
脊椎が老化して骨粗しょう症の状態になったもので、脊椎がもろくなり、しりもちをついただけで簡単に圧迫骨折を起こすなどの外力に対する抵抗力が減少します。
閉経後の女性によく見られるもので、年をとるにつれて背中が丸くなってくる円背は、主にこの病気によるものです。
症状
腰、背中の重苦しい感じや鈍痛が主症状で、ふつう、ぎっくり腰などのような激しい痛みはありません。
脊椎は非常にもろくなっており、しりもちをついたり、おもいものをもつなどして、ちょっと外力が加わっただけで、椎体が楔状につぶれる圧迫骨折を起こします。進行するにしたがってだんだん前かがみの姿勢になり、背中も丸く変形してきます。
原因
骨は成長が止まっても変化しないわけではなく、絶え間なく骨質の形成と吸収がおこなわれています。しかし、老化に伴ってこのバランスが崩れ、骨質の形成より吸収のほうが大きくなってきます。すると、しだいに骨質が減少し、骨は透けて、もろくなります。
特に女性の場合には、閉経後、エストロゲンという女性ホルモンが減少することが原因で、骨質の減少が促進されます。
また、食物の好みが淡白になってタンパク質やカルシウム分をあまり取らなくなり、運動や日光に当たる機会が減ることも、骨粗鬆症を悪化させる一因です。