検査と診断
60歳以上の女性が腰や背中に痛みを訴える場合、その大部分は老人性脊椎骨粗しょう症です。
脊柱をX線写真で見ると、骨が薄くすけた感じに見え、ところどころに椎体の圧迫骨折が認められます。多くの椎体に圧迫骨折が起こった場合は、脊柱はちょうど魚の背骨のようになり、魚椎と呼ばれます。
血液検査では、異常がないのがふつうです。
治療
腰背部痛の強いときは、第一に安静にして、消炎鎮痛剤、などが使用されます。しかし、痛みが軽くなったら積極的に動くようにして、あとは骨盤バンドなどをつけるようにします。長い間寝たきりでいるのは、背中や腰の曲げ伸ばしがしにくくなり、かえってよくありません。
また、骨粗しょう症を防止する目的でカルシウム剤、活性型ビタミンD、タンパク同化ホルモン、カルシトニンなど多くの薬剤が用いられていますが、その作用と効果につては、まだ不明な点が少なくありません。
予防
女性は、閉経後エストロゲンの減少により骨粗しょう症になりやすいので、閉経前から骨粗しょう症の予防を考えるべきです。
栄養のバランスの取れた食事、適度な運動、日光浴などを心がけましょう。