検査と診断
整形外科や脳神経外科を受診します。X線検査では頚椎の椎体のすぐ後ろに、後縦靭帯の骨化が認められることで診断がつきます。骨化は、第四〜第六頚椎に多くみられます。
また、詳しい神経学的検査により、手足の知覚異常の範囲、筋力の低下の程度、筋肉の反射異常の有無を調べ、骨化した後縦靭帯が頸髄や神経根を圧迫しているかどうかを確認します。異常の検査をした上で、圧迫の部位や範囲、程度を正確に見るために、脊髄造影やCTスキャンなどの検査が行われます。
治療
まず、保存的治療を行います、整形外科では牽引療法などやカラーを首につけて装具で首を固定します。固定をすることにより頚椎の運動を制限して頸髄への刺激を軽減するものです。なぜ後縦靭帯が骨化するのかよくわかっていませんが、逆にッ首の周りの血行をよくするために、簡単なマッサージなどを行ってみてもいいと思います。強い痛みがない限り、首の動きを制限してしまうと、当然血行も悪くなりますし、関節の動きも悪くなってきます。
手術
前記した保存的療法の効果がなく、ひどい症状の為に日常生活に支障をきたすような場合は、手術に踏み切ります。
手術の方法は二つあり、ひとつは首の後ろから入り、脊柱管の後方にある椎弓という骨を切除して脊柱管を後方に広げます。
もう一つは、首の前側を切開して、頚椎の前方部分である椎体の大部分と、骨化した後縦靭帯を切除します。椎体を切除したあとは、骨盤の骨を一部採取して移植し、椎体間を固定します。
いずれも、細心の注意を要する手術で、ある程度のリスクがあります、神経を少し傷つけただけ。で手足にしびれや、痛みあるいはまひが残ってしまうこともあります。