身体各部のうち、特に手足の付け根に当たる肩と腰には骨格筋が集中し、大型に
筋肉が幾重にも重なって、強力な運動が随意に行えるようになっています。これら
胴体に近い部分の筋肉を近位筋と呼び胴体から遠い部分すなわち手足の末端のほう
の筋肉を遠位筋と呼んでいます。
このうち、筋疾患は近位筋に起こりやすく、たったりしゃがんだりすることや、
重いものを持ち上げることがまず困難になってきます。
また、萎縮が進行して筋肉がやせ、自然な盛り上がりが失われます。そのため、
皮膚をとうして直接骨の輪郭が見えるようになります。時には仮性肥大といって、
萎縮した筋組織のの代わりに脂肪や繊維組織が充満してきて外見上は筋肉が肥大し
たように見えることもあります。筋肉に痛みがおこってくることもあります。
筋肉の病気には遺伝性のものも多く、家族歴や発症年齢、性別などが、重要な手
がかりとなります。