口や顎の重要な役割のひとつに、咀嚼(そしゃく)というものがあります。ものを食べる時に、上顎にたいして下顎を上下、あるいは左右に動かして、口の中に入れた食べ物を歯で噛み砕く運動の事を指して、咀嚼といいますが、食べ物を栄養として体内に吸収するための消化活動最初にあたります。
また、この咀嚼運動に伴って、口腔内にある耳下腺、舌下腺、顎下腺の三つの唾液腺が働いて、食物に唾液が混ぜられて、より咀嚼しやすい状態を作り出したり、飲み下す行為がしやすい状態に作られるのです。
この咀嚼運動では、顎の運動だけではく、舌から喉にかけての筋の緻密な動きや、両ほおの筋の微妙な働きが、それぞれ相互に連携しあって、食べたものを咀嚼しやすい形や位置に持っていく働きをしているのです。