原因
筋肉を動かすときは、脳からの指令を運動神経が電気的刺激として筋肉に伝えますが、このとき、神経の末端からアセチルコリンという物質が分泌され,筋肉の終板という点に作用して、筋肉の収縮運動を起こします。その間約一万分の一秒という短い時間で、不要になったアセチルコリンはコリンエステラーゼという酵素によって分解され、これで一回の伝達が終了します。
筋無力症は、このアセチルコリンとコリンエステラーゼの量的バランスが崩れたり、アセチルコリンの刺激に対して筋終板の感受性が鈍くなることにより、神経から筋肉への伝達が円滑に行われないためにおこります。
このような異常の原因は、胸腺やリンパ球の異常による自己免疫疾患ではないかと考えられています。