◎血液の酸性化が昏睡をまねく
合併症のほかに糖尿病が直接の死因となるものとして、糖尿病性昏睡があります。
これは子供をはじめ若年者に多いインスリン依存型糖尿病に良く見られるもので、ケトアシドーシス昏睡とも呼ばれます。
ケトアシドーシスとは、インスリンの分泌量や作用が著しく低下するために、体内で糖質がエネルギーとして有効に利用されず、その代わりに体内に蓄えられている脂肪がエネルギー源として分解される結果、その一部がケトン体という物質にへんかして血液を酸性化させ(ケトーシス)、酸血症(アシドーシス)の状態におちいることをいいます。