◎頭部外傷の後遺症
頭部外傷を受けたときに一番心配されるのが、後遺症の問題です。
神経細胞は一度死んでしまうと、二度と再生することはないといわれ、脳が損傷を受けると、痴呆などの精神知能障害や手足のまひなどの運動機能の障害を残すことが多く、その回復はなかなか容易ではないのです。
脳が広範囲に損傷された場合は、意識障害がいつまでも続くなど、たとえ一命はとりとめても重大な後遺症を残すことになります。一口に意識障害といっても、まったく意思の疎通ができない、いわゆる植物人間の状態から、ほとんど正常だがなんとなく変だといったものまで、その程度はさまざまです。