気道の異物除去
以前は、一般市民による異物の除去方法としてハイムリック法が紹介されてきました。しかし、2000年以降は、十分に訓練された人にしか勧めていません。
その理由は、
1・一般市民は異物を取ることに注意が行き過ぎて心肺停止状態であることがわからず、心臓マッサージが遅れることがある、
2・ハイムリック法をしていて肝損傷などをおこす危険がある、などです。特に心肺蘇生が遅れることは避けなければなりません。そのため、現在では、背部叩打法などにより、異物の除去をすることが推奨されています。
まず、心肺蘇生を優先し、呼気吹き込みのたびに口の中をのぞき、「もし異物が見えたら、取り除く」ようにしてください。
成人での気道閉塞状態は、たいてい肉や餅などがのどにつまっておこります。食事中に突然しゃべらなくなったりしたときには気道異物による窒息を疑い、異物除去をおこないます。