○急病人への心構え
誰でも目の前で、急に人が倒れたり、突然血を吐いたりするのを見れば驚きますし、あわてます。しかし、急ぐ必要はあっても、あわててはいけません。
まずは冷静沈着に状況を確認し、気道の確保をはじめとする心肺蘇生術などの適切な処置を行いましょう。
同様に、早合点をしたり、うろたえて怒鳴ったりするのもいけません。このような行為は混乱を招くだけでなく、いたずらに周囲の人たちの判断を邪魔したり、救援活動を遅らせることにつながる恐れがあるからです。
また、急病人を見ても面倒なことにかかわりたくないとばかりに、何もせず、ただ野次馬とかしている人がいるようです。
この次はあなたが倒れるかもしれません。急病人を見たときは、私たち一人ひとりが勇気を出して救護に当たる社会にしたいものです。
○急病の手当て
応急手当が必要となる病気、怪我はたくさんあります。原因が何であれ、心肺停止の状態におちいっている傷病人へは、すばやく心肺蘇生法を開始しなければなりません。
○意識障害とは
意識障害とは意識レベルが低下している状態です。意識レベルを評価する方法としてJCSがあります。これは簡単に言えば、刺激しなくても目を開けていれば一ケタ、刺激すれば目を開けるのが二ケタ、刺激しても目を開けないのが三ケタと表現します。
JCSが二ケタはすぐに医療機関へ連れて行きましょう。また、JCSが三ケタは大変重篤な状態です。大至急、救急病院へ運んでもらいましょう。