◎強い腹痛の原因
腹痛は日常よく見られる症状で、その原因はさまざまです。精神的緊張だけでも強い腹痛を起こすことがあり、さらには狭心症、心筋梗塞、肺炎でも腹痛を訴える人もいます。腹痛を迅速、正確に診断することは、大変難しい症状の一つといえるでしょう。
◎強い腹痛のときの手当て
急に強い腹痛を訴える人を見たときは、まず膝屈曲位にして腹壁の緊張を軽くします。この姿勢にしただけでも、腹痛が治まってくる場合があります。また、飲み物や食べ物を与えてはいけません。
○腹痛の人に聞いておくこと
1腹痛の場所。また、いつから痛いのか。
2腹痛の引きがね(誘因)はあるか(たとえば、暴飲暴食→急性胃炎、脂っこい食事のあと→胆石発作、飲酒後→急性膵炎が考えられます。)
3排便、排ガスはあるか。血便はあるか。
4嘔吐、吐血はあったか。
5生活状況について(精神的ストレスが多かったか。)
6発熱はあったか。(体温を測っておきましょう)
これらは、診察する際に大変参考になります。腹部大動脈瘤破裂や急性膵炎では、突然死する場合があります。