◎嚢状にふくれる
腹壁の一部から腹膜が嚢状にふくれだし、そのなかに腹腔内臓が出てくる腹壁ヘルニアでも、腹の一部が出てきます。この場合は、患者を寝かせると、腫れがひいてしまうのでわかります。立ったときに下腹部がふくれ、寝かせると小さくなるもの、内臓から発生する腫瘤があります。寝かせると、下腹部にこぶし様のかたまりが触れます。
◎腹水がたまる
腹に水がたまると、腹が膨らんで見えます。腹水といいます。全身にむくみの起こる病気で、心臓の病気、肝臓の病気などにみられます。
心臓の病気では、心臓のポンプ作用がおろとろえてきたとき、心不全になり、肝臓もはれ、腹に水もたまってきます。
弁膜症、心筋疾患のある心臓病のときなどがそうです。また、心臓に血液が戻るのをさまたげられているような状態でも、肝臓・脾臓などがはれ、腹水がたまります。収縮性心膜炎などの場合もそれです。
腎臓の病気では、ネフローゼ症候群のとき腹水が著しく出ます。この病気のときはむくみのわりに全身状態はよく、むくみが出てはじめてきずくというような場合も少なくありません。
門脈系の圧の高いときにも腹水が生じます。肝硬変、脾臓の病気などでみられます。横向きに寝かせると、腹の中の水が下側に移動し、その部分がふくれて飛び出します。
腹水が多くなると、横にしても水が移動できなくなりますので、あまりかたちが変わりません。
◎腸にガスがたまる
腹が大きくなる原因の一つに、腸のガスが多くなる状態が上げられます。腹がはり、軽くたたくとポンポンと鼓のような音がします。
急に起こって激しい腹痛を伴うときは、急性腹膜炎、イレウス(腸閉塞)や食中毒などが考えられます。
習慣性便秘など、はっきりした病気がなく、腹がはって困るというような場合は、便通を整えてみて、よくなるようなら心配は要りません。
