◎外反母趾
足の親指の付け根が変形して親指の付け根が内側に突き出すようになり、親指の先は逆に外を向くようになった状態をいいます。最初の変形は親指に起こりますが、変形が進むと他の指にも変形が生じるようになります。この疾患は女性に多く、また遺伝的な要因も関与しているといわれています。
症状は、おもに突出した親指の付け根内側の痛みです。これは変形によってここが靴で強く圧迫されるようになるためです。ハイヒールなどでつま先を締めつけるような履物や、ペタ足歩きなどが外反母趾の発生を促すことが知られています。ひとたび変形が生じるとなかなか元には戻りにくくなりますから、変形してきたら、歩き方や、指の運動、足底筋などの強化をすることにより外反母趾を治していくことが大切です。
◎偏平足障害
土踏まずの形成が悪い(土踏まずが低い)と歩行に伴う衝撃を足がうまく受け止めることができず、歩行に伴って足底や足関節内側に痛みが生じることがあります。これを偏平足といいます。
偏平足障害に対しては、歩く量の制限、靴の工夫、足底板の使用などによる治療が行われます。まれに、先天性の骨の形状の異常が原因である場合には手術がおこなわれることもあります。なお外見上のアーチの形成がはっきりするのは四歳以降ですので、これより小さい子どもでは偏平足の傾向があってもそれほど心配は要りません。