◎足部に生じる骨端症
骨端症は成長期にみられる骨の障害で、骨のはしにあり骨の成長をつかさどる部分に変化がおこって痛みを生じる病気の総称です。足部では踵の骨、足部中央の舟状骨、足の指の付け根にあたる第二あるいは第三中足骨の先端に生じることがあります。このうち舟状骨、中足骨に生じる骨端症は発見者の名前からそれぞれ第一、第二ケーラー病と呼ばれます。
踵部骨端症は10歳前後の学童にみられる疾患です。かかとの痛みがおもな症状で、診断にはレントゲン検査がおこなわれます。基本的に経過が良好な病気で、痛みがひどければスポーツ活動の制限などで経過が見られますが、成長が止まるころまでに症状が消えることがほとんどです。
第一ケーラー病は五、六歳ごろに発生することが多く、歩いたり運動した際の足の内側の痛みがおもな症状で、レントゲン検査により診断されます。たいていの場合は経過は良好で、軽度の運動を避けるようにすることで成長の終了とともに問題なく治癒します。
第二ケーラー病は10歳前後の女児におこることが多い病気で、歩行やつま先立ちしたときの足の前部の痛みが症状です。前二つの疾患と少し違い、骨の変形が残ったまま成長が終了してしまうことがあり、この場合には後々痛みを引きずる恐れもありますので、このころにしっかりした治療が必要となってきます。