◎解離性大動脈瘤
突然のひどい胸痛で始まり、痛みが肩や背中、さらに腰に移ります。よく心筋梗塞と間違えられるほどです。症状が激しく血圧が非常に高い場合や、血圧は高いのに手足の脈を触れられないことや、左右の手の脈と大きさが異なることがあります。
ショック状態となって1〜2時間で死亡したり、数日、数週間で悪くなることもあります。脳卒中や心筋梗塞を併発することもあります。
治療は、解離性大動脈瘤が大動脈の心臓の最も近い部位に発生したときには緊急手術となります。この場合、人工血管を取り付けたり、大動脈弁を人口弁に取り換えたりします。心臓から遠く離れた部位にあるときは、血圧を下げる薬剤を投与してコブの増大を防ぎながら経過を観察します。特に発病後1〜2ヶ月は血圧を下げることが必要です。
病気が進む場合や大動脈弁閉鎖不全を合併した場合などには、外科手術で人工血管を取り付けます。