◎注意欠陥、多動性障害
近年、ADHDとして注目されています。精神年齢に比べて、極端に落ち着きがなく、注意力が持続しない、じっと座っていられず走り回ったり、衝動的な行動をする子供たちです。性差はないといわれますが、行動上の問題は男子に大きく出ます。
原因
原因はわかっていません、いろいろな原因でおこると考えられています。生まれつき脳に何らかの障害があってなる可能性も考えられ、児童虐待などの養育環境の影響でもなると考えられます。
症状
からだをもぞもぞしていたり、授業中でも立って歩き回ったり、走り回って道路に飛び出したりなどという多動性、ひとつのことに集中して最後まで作業を続けられず、気が散りやすい、不注意によるミスが多く、なくし物が多い、人の話をよく聞いていないなどの注意力障害、質問が終わらないのに答えてしまったり、順番が待てない、他の人がやっていることにちょっかいを出すなどの衝動性を示します。
知能は正常のことがほとんどですが、学習障害、てんかんや脳波異常を合併することもあります。
治療
中枢神経刺激薬が有効です。感覚統合練習、心理療法などもおこなわれています。また、ひとつの作業をするときには、周りに他の刺激がないなどの刺激の少ない環境をつくることも重要です。
周囲の人たちから常におこられ続けて、さらにいらいらして多動、衝動性が増すという悪循環になっていることも多く、自身消失したり反抗的になっていくこともありますので、忍耐強く、励ましたり繰り返して教えてあげるなど、愛情をもって接するようにすることも大切です。小児神経科医、小児精神科医などと学校、家庭の連携がとても重要です。