◎こころ、神経の病気 つづき
○チック
目をパチパチしたり、顔をしかめたり、首を曲げたり、肩をピクピク持ち上げたり、手足をピクンと動かしたり、咳払いや声を出すなど、体の一部を不規則に繰り返して動かす動作をチックといいます。
全身どこにでもおこる可能性がありますが、顔や首、肩など上半身がおこりやすい場所です。3〜13歳におこりやすいといわれています。
原因
チックを起こす病気もあり、体質的なものも関連します。おこしやすい素質があり、そこに環境要因が引き金になると考えられます。
対人関係のトラブルなどの心理的な緊張やストレスや、みんなの前
で発表するときなどの緊張、遊びを含めた過度の興奮状態なども誘因となります。
多くは一過性ですが、繰り返して出現したり、慢性的に起こすこともあります。トゥーレット症候群は慢性的なチック症状に、汚い言葉を吐く症状が合併する神経系の病気で、男子に多く、10歳前後に発症します。
治療
チックは無意識に起こるもので、とめるように注意しても、短時間は抑えられても根本的には止まりません。しかっても効果はなく、かえって緊張を増し、症状が強くなることもあります。
子供に対する過度の干渉を減らし、チックの動作には余り目を向けず、気にしないようにし、緊張をほぐしてあげるようにしましょう。
原因となるようなストレスがあれば取り除くようにしますが、必ずしも原因がはっきりするとは限りません。
本人も家族もきにならず、チックがあることで生活上のマイナスがなければ、そのまま放置して大丈夫です。本人や周囲の人が気にしてストレスを引き起こし、体のチック症状も出現するようなら薬で軽くしてあげると良いでしょう。