◎皮膚の病気
○乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)
生後3〜4週ごろの赤ちゃんにでき始めて、3〜4ヶ月ごろには自然治癒します。頭、まゆ、耳、鼻の周囲を中心とした顔面が主で、首、わきの下矢がいい陰部にもみられます。はじめは皮膚が赤くなり、小さく盛り上った湿疹になって、やがて脂性の強いかさぶたのようなものがつき始めます。かゆみは軽度です。汗に伴ってでてきた脂分により炎症を起こしていると推測されます。
石鹸で洗うだけでやがて良くなりますが、皮膚がむけたり、水がたまるようになるなどのひどい場合や感染してジクジクと産んできた場合には抗炎症薬や抗生物質の軟膏を塗ります。一度治ったあと再発することはほとんどありません。
○おむつ皮膚炎(おむつかぶれ)
赤ちゃんの外陰部からおしりにかけて、はじめはまだらに淡く赤くなり、やがて隆起した小さな湿疹になり、ひどくなると全体に真っ赤になって、皮がむけてきます。尿や便、汗が刺激になって炎症を起こしてくるものです。
こまめにおむつを取り替えるようにし、石鹸でよく洗います。洗ったあと、すぐおむつをしないで、乾燥させるのも良い方法です。湿疹がひどいときは、抗炎症約の軟膏や、ステロイドホルモンの軟膏を塗ります。
カンジダなどの真菌感染をおこしていることもあります。湿疹をおこしている部位の周辺の輪郭を囲むように、赤い小さな丘疹ができていて、中心はそれほど赤みがないときは疑います。抗真菌薬の軟膏やクリームを使います。真菌感染にステロイドホルモンを塗ると、症状が悪化します。