関節を動かすのが筋肉の役目です。骨についている筋肉の一方が縮み(収縮)、反対側が緩む(弛緩)ことによって関節が動きます。
この筋肉の収縮や弛緩は、脳にある運動中枢という細胞から出された指令が、運動神経を介して筋肉に伝えられておこなわれます。
したがって、運動神経系に故障が起こった場合、筋肉の動きを見ると、運動神経のどの部位が故障したかがわかります。筋電図検査をおこなえば、故障の程度など、より詳しいことがわかります。
筋肉の主な病気
原因不明で、年月がたつうちに次第に筋肉がやせ衰え、筋肉を動かしづらくなってくる進行性筋ジストロフィー、運動神経と筋肉の接合部に故障があって、全身に力が入らなくなる重症筋無力症などが代表的な病気です。
また、ホルモンの分泌以上やがんのときにも、筋肉に色々な障害が起こることがあります。
胸鎖乳突筋という首の筋肉にしこりができて、首が片側に傾いてしまう筋性斜頸が赤ちゃんにおこることがあります。
そのほか、筋肉に細菌が感染する急性化膿性筋炎や筋肉の一部が変性して硬くなる外傷性骨化性筋炎などが起こることもあります。
筋肉が関与する主な病気
筋肉そのものの病気ではなく、筋肉などが知覚神経や血管を圧迫したりする為に、首、肩、腕などにまひや、しびれを起こす病気がいくつかあります。まとめてこうやく性障害といいますが、頚肩腕症候群や手の指だけがまひする神経こうやく症候群もこの仲間です。