原因
骨質の形成よりも減少のほうが大きい為に、骨の容積は同じでも中がスカスカになって骨がもろくなるわけで、骨芽細胞と破骨細胞の割合が変わってきて、骨粗しょう症になります。これは、性ホルモンの欠乏、ビタミンDやカルシウムの摂取不足などが原因となっています。
X線検査で骨のレントゲンを見ると健康な骨は骨質が密になっているので、真っ白くうつりますが、骨粗しょう症となっている場合は、骨質がまばらなため、黒く空けたように写ります。
治療
治療は、骨質量減少の防止、痛みの緩和、骨折に対する治療などです。
骨質量減少の防止
理想的な治療法ですが、現在のところ骨質の減少を防ぐ決定的な方法はありません。そこで、カルシウム剤、ビタミンD 、ホルモンなど、骨を強くする薬剤の使用がおこなわれます。
腰背痛の緩和
鎮痛剤、筋弛緩剤が使用されます。またコルセットの使用は、かえって背骨や筋肉を弱くしますので、急性期を過ぎて痛みが和らいだら、早めにコルセットの使用をやめたほうが良いかと思います。
骨折に対する治療
背骨の圧迫骨折の場合には二から三週間の安静が必要です。四肢の折れた骨をつなぐ手術がありますが、人によって効果はさまざまです。
日常生活の注意
平均寿命が長くなった現在、骨粗しょう症になる高齢者の方が増えています。
骨が弱くなってくると、しりもちをついたり、前かがみになって重いものを持ったときなどに、背骨の骨折がおこることがあります。また、ちょっと転んだだけでも肋骨や股関節、手首の骨が折れやすくなっていますので、十分な注意が必要です。
予防
日ごろからカルシュウムやビタミンDが多く含まれたものをとるように心がけたり、適度な運動をして、骨に刺激が行くようにします。