治療
切断された神経の縫合はきわめて困難であり、普通は行われません、神経が脊髄を出たところで引き抜かれてしまったとき(引き抜き損傷)はまったく不可能です。
引き抜き損傷であることが判明すれば、神経機能の回復はまったく望めないので、残っている機能を利用してできるだけ上肢が使えるようにする手術を早期に行います。
引き抜き損傷でない場合は、神経機能が回復することがあるので、関節が固まらないように、健康なほうの手を用いて、あるいは他の人に腕を動かしてもら他動運動をしながら半年間経過を見ます。
しかし、神経機能が完全に回復するのは例外的なので、一年ぐらい経ったら手術に踏み切ることが多くなります。
手術
上位型では、肩関節を固定する手術や、肩や肘の関節部に、筋腱や、麻痺していない神経を移行して、動くようにする手術が行われます。上位型の場合は、手指の機能は損なわれていないので、手術後は腕を使えるようになります。
しかし、手指が麻痺している下位型においては、手術によっての回復は難しく、残された機能を最大限に生かして、麻痺を補うような手術が行われます。