どんな病気か
腕を伸ばしたときに、外観上、肘のところで前腕(肘から下の部分)が内側に曲がっているものを内反肘、外側へ曲がっているものを外反肘といいます。
健康な人でも多少の曲がりはありますし、特に女性には軽いそりが良くみられますが、これらは腕の働きにほとんど影響がないのが普通です。特に治療の必要はなく、そのまま放置しても問題はありません。
治療の対象となるのは、子どものときに肘関節の近くを骨折し、その後遺症で、成長するとともに変形が生じた場合です。
なかでも上腕骨か上骨折や上腕骨外か骨折が原因となることが多く、いずれも子どもによく起こり、治療が面倒な骨折です。一般に、上腕骨か上骨折は内反肘をひきをこしやすいといわれています。
内反肘、外反肘は、小児期の骨折が原因で起こる骨の変形の中でも特に厄介なものです。子どもが肘関節部を骨折したときは、適切な処置を受けるとともに、どのようなタイプの骨折かを担当医に詳しく聞いて記録しておくことが大切です。