症状
腕を伸ばしたときに、肘がまっすぐにならず、前腕部が内側か外側に曲がっています。
内反肘、外反肘は、骨折の後遺症にしろ、心配の要らない軽い変形にしろ、骨の成長過程で肘が曲がってくるものです。したがって骨の成長が完成する時期(一般に男十八歳、女十六歳ごろ)を過ぎれば、それ以上に変形が進行することはありません。
子どもの場合、過去に肘関節部を骨折したことがあれば、健康なほうの腕と比べて肘が曲がっていないかどうか、家族が注意深く観察することが大切です。軽いそりなら痛みなどの自覚症状はありませんが、進行してそりの角度が大きくなると、肘関節痛などが現れることがあります。
また、子どものときの上腕骨外か骨折による外反肘の場合、成人してから、指がうまく開かない、薬指と小指がしびれる、などの障害がおこることがあります。これは遅発性尺骨神経まひといわれ、腕を通る尺骨神経が外側に引っ張られてまひする為におこると考えられています。このような時は、早く手術する必要があります。
まひが現れたら手術
治療
変形が進行する可能性のある子どもと、骨の成長が止まった大人では、治療法が違います。
大人の内反肘、外反肘は、外観上(美容上)気になることはあっても、それ以上変形が進行することは心配ありません、しかし、遅発性尺骨神経まひをおこしているものは手術が必要で、尺骨神経を剥離したり前方へいこうさせる手術が行われます。
指にしびれかんなんなどの症状が出たら、早めに医師の診察を受けたほうが良いでしょう。