■急性腹膜炎
まず腹部がかたく張って、一部分または腹部全体が激しく痛みます。とくに腹部を手で押したときに鋭い痛みを感じ、筋性防御、反動痛といった腹膜刺激症状が見られます。また腸管がまひし、腹水がたまって脱水状態が進みます。その上、腸内細菌が有害物質を産生し、それが吸収されて中毒症状を現すこともあります。
開腹手術によって損傷された臓器を修復する必要がありますが、腹腔内出血の場合のように一刻を争う必要はありません。まず、輸液などによって全身状態の改善をはかり、その後に緊急手術を行います。