例えば、昔、とっても恥ずかしい体験をした場合、それを思い出すだけで、今でも顔が赤くなったりしますね。あるいは、明日重要な会議があるとします。すると、その会議を思い浮かべただけで胃が痛くなったり、心臓がドキドキしたりする。
今現在はそうじゃなくて、昔のことだったり、実際には起こるかどうかも分からない未来のことなのに、自律神経は、それがあたかも、今現在の出来事であるかのように錯覚し、身体にそういう反応を起こさせてしまうわけです。
つまりすべてが現在のことになってしまう。そして自律神経の名のとおり、私たちの意思とは無関係に、勝手に心臓の動悸を早くしたり、血圧を上げたり、免疫を下げたりします。
だから、病気になった人が、「治らないんじゃないか」とつぶやいたりすると、自律神経は早速、そのとおりにします。
逆に「よし治るぞ」、あるいは「もう治ってしまった」と本当に自分に言い聞かせることができれば、自律神経は勝手に、自動的に、身体の上にそれを実現してくれます。これが自律神経の嬉しいところです。