◎強い頭痛
頭痛は日常的によく見られる症状です。神経的緊張や過労、ストレスが引きがねとなる筋緊張性頭痛は命にかかわることはありません。また、片頭痛や群発頭痛も激しい頭痛がありますが、命にかかわることはほとんどありません。
しかし、命にかかわる頭痛と、そうでないものとは一般には区別できません。強い頭痛を訴えている人を見たら、まず医師の診断を受けましょう。さらに、意識障害をともなっている場合は、命にかかわる頭痛であることが多くなります。
◎強い胸痛
強い胸痛を訴える人は、狭心症、心筋梗塞、解離性大動脈瘤など心肺停止の原因になり、重篤な場合が多くなります。
一般に命にかかわるような重症の病気・怪我による胸痛では、意識障害、顔面蒼白、冷や汗、血圧低下をともなうことが多く、分単位で病状が急激に悪化することがよくあります。
◎手当て
強い頭痛では意識障害、めまい、吐き気・嘔吐、まひをともなうことが多いので、回復体位とし、気道閉塞にすぐ対応できるようにしておきます。
強い胸痛では、衣類を緩め楽な姿勢にしたり、横にして両足を少し高くして寝かせます。逆に心不全のときは、胸痛に呼吸困難をともなっているので、上体を起こしたまま(起座呼吸)にしておきます。