ほとんどが急な症状として現れますが、腎臓病による呼吸困難、貧血や高血圧症による動悸、肝硬変による黄だんなどは、徐々に症状が現れます。また、喘息による呼吸困難、ある種の頻脈症による動悸、肝硬変による黄だんなどは、繰り返し現れることがあり、診察を受ける際、本人が十分に会話できない場合は、本人に代わって家族が過去の症状を離すことがとても重要となります。
なお、乳幼児や高齢者の場合の特殊性は、いつもと様子が異なるときは、症状が激しくならないうちに診察を受けるようにすることが必要です。
○急性の運動麻痺(脳卒中、髄膜炎、多発神経炎、頭部外傷、脊髄の外傷など)を診る場合。
○呼吸困難とともにぜーぜーひゅーひゅー、呼吸のたびごとに音のでる場合(気管支喘息)、呼吸困難、せき、たんなどがみられる場合(重症の肺炎、肺梗塞)、激しい呼吸困難でチアノーゼがあらわれるもの、特に寝ていると苦しくて起き上がろうとする場合(重症の心臓病)、徐々に体重が増加して息苦しくなる場合(慢性腎不全など)。
○急に起こる眼痛(緑内障など)や視力の低下(網膜はく離や眼底出血)。
○激しい動悸(発作性頻脈症、心房細動)、特に胸痛のある場合(狭心症や心筋梗塞)、吐き気・嘔吐や冷や汗が出て顔面蒼白になる場合(各種の重病、例えば心筋梗塞、肺梗塞や胃腸出血など)。
○下痢を一日に10回以上繰り返し、便に粘液や出血を伴う場合(急性胃腸炎や食中毒、コレラ、過敏性腸症候群など)。
○そのほか、急性黄だんになる場合(急性肝炎や肝硬変の増悪、胆石症、胆のう炎など)。
コレラは、それぞれ重大な病気の症状だある場合がありますので、一刻の猶予もありません。