◎微熱が出る
興奮したり、激しい運動をしたり、暑い部屋にいると、体温が少し上昇しますし、女性では一般に排卵から月経までの間や妊娠中、体温は上がります。妊娠中に微熱が続くことがあります。しかし、これらは病気ではなく、単に生理的な減少です。
高齢者では、肺炎や腎盂腎炎のような高熱の出る病気でも、あまり高く上がらず、微熱にとどまる場合が少なくありません。
微熱の出る病気で、特に注意しなければならないのが、せきやたんのでる肺結核、やせくるガン・白血病、リンパ節の腫れる悪性リンパ腫、関節痛などをともなう膠原病で、これらの病気はともに重篤化する可能性があります。膠原病は種しゅの症状が一度に出るとは限らず、見逃されやすいものです。
微熱だけが症状である場合には、原因が不明のことが少なくありません。が是の後など、数日で微熱が下がりきらない場合には、風以外の原因をあきらかにすることが望ましいでしょう。
◎周期的に発熱する
同じ熱でも、その出方が、感染性心内膜炎、悪性リンパ腫、マラリア、一部の膠原病のように、波状的・回帰的に数日間の周期で熱が上がったり、下がったりを繰り返す場合もあります。
いずれにしても、体温を繰り返し正確に測定して、記録しておき、あまり長引かないうちに診察してもらうことが第一です。