◎目がはれる、痛む
目にごみが入ったり、突いたりしたとき、目頭に粒腫ができたとき(外麦粒腫、内麦粒腫)のほか、炎症があります。目頭の皮膚が赤くはれて痛みが強く、ときに発熱があるのは涙嚢炎です。まぶたや結膜がはれて充血し、瞳の奥が黄色く見え、くろめが曇るのは全眼球炎で、失明状態に至ります。
発熱や過労のあとに、角膜に小さな水泡ができたり、それが破れて潰瘍になるのは角膜ヘルペスです。涙がたくさん出て、再発を繰り返します。治療後も白斑が残ると、視力はすこぶる低下します。
◎目が赤い、目やにが出る
急にしろめが真っ赤になったような場合、単に結膜下出血であるならば、何の心配も要りませんが、もし眼底出血ですと重大です。
赤いうえに目やにが出れば、たいてい結膜炎です。もっともふつうに見られるのは細菌性結膜炎で、結膜は充血出血し、目ぼしができ、粘液膿性の目やにが出ます。目やにが黄色膿性で、固まらず絶え間なく分泌されるのは、淋菌性結膜炎です。目やには、少ないが、まぶしく涙が多く、まぶたの裏に白い幕がかかり、ブツブツができるようなときには、流行性角膜炎です。まぶたの裏側に白い膜がかかり、ブツブツができるようなときには、流行性角結膜炎です。まぶたの裏側の結膜面に灰白色の膜がかかり、この膜から出血しやすいような場合には、偽膜性結膜炎、春季カタルが考えられます。
裏まぶたに透明な水泡状の粒ができて、一見トラコーマと疑われるものに濾胞性結膜炎があります。