◎O脚変形
子供のO脚には生理的内反膝のほかにブラント病、くる病などの代謝性疾患、軟骨無形成症などの骨系統疾患、外傷や骨髄炎後の成長障害によるものなどがあります。
生理的内反膝は成長にともなう一時的なもので、1〜2歳でO脚であったものが、3〜4歳でX脚気味になり6歳ごろにX脚もきえます。ブラント病は歩行開始が早く、関節が柔らかい子ども、また肥満児に多く、そのため生理的内反膝に力学的要素が加わり生じるものとも考えられています。早期には装具による治療を行い、それが不十分な場合には手術療法が必要になります。
◎靭帯損傷
多くはスポーツによる損傷で、前十字靭帯(ACL)、内側側副靭帯(MLC)、後十字靭帯(PLC)の順に多く見られます。内側側副靭帯と前十字靭帯の合併損傷も多く見られます。交通事故などの大きな外力で受傷したばあいには複合靭帯損傷(二本以上の靭帯が損傷)のことが多く、周囲組織の広範な損傷を伴います。