◎踵骨骨棘、足底腱膜炎
いずれも足の裏、特に踵の部分に痛みを生じる病気です。足底腱膜は足の裏にある丈夫なすじで踵の骨に付着していますが、何かのきっかけでこの腱膜自身あるいは踵骨への付着部に炎症がおこることがあり、歩行や運動のときにくるぶしや足の裏の痛みが生じるようになります。長時間歩く人や運動選手などでよくおこりますが、ごく普通の生活をしている人でも時々生じます。
治療としては、運動量や歩行量を減らす、足に良くあったクッション性の高い靴を履く、足底から下腿後面にかけてのストレッチング、足底板の使用や、シップなどの使用がおこなわれます。
◎踵部滑液包炎
かかとの骨の後ろあるいはアキレス腱の後ろの部分に痛みが生じる疾患で、痛みは起床後に歩き始めたとき、あるいは長時間歩いたときなどにあらわれます。かたい靴や寝具などによる後方からの踵の圧迫が原因の事もありますが、特別な原因がなくても生じることもあります。
治療としては、局部に加わる刺激や圧迫をできるだけ取り除くことが大事です。シップや軟膏も用いられますが、症状がなかなか取れない場合には足底板などの私用が良いでしょう。