◎掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手のひらや足の裏に膿疱が出現して慢性の経過をとり、再発を繰り返して治りにくい病気です。かゆみを伴い、手のひらでは母指球、小指球部に多く、指腹にもできます。足の裏では土踏まずにできることが多く、たまに足裏とともに側縁にもできます。これは手のひら部にもいえます。局面を作っていて、境界が比較的鮮明で、乾燥してくると角化増殖、はがれ落ちが目立ちます。
一般に全身症状はありませんが、時に発熱、関節炎、腹痛を伴うことがあり、本症と関係して、胸肋鎖骨間骨化症をしばしばおこすことが特異の所見としてあげられています。半数ぐらいに爪の変化を見ます。
慢性の経過をとって難治であるのが特徴で、手のひら、足の裏に繰り返して膿疱を生じるのをみたら、本症を考えるべきです。
原因はよくわかっていませんが、外国では、乾癬の一型と考える事があるようですが、日本では扁桃炎、歯ぐきなどの病巣感染と考える人が多いようです。みずむしと似ていますが、膿疱かた白癬菌、細菌などは証明されていません。比較的に多い病気です。
治療では、病巣感染があるときは、その除去が第一です。副腎皮質ステロイド軟こうの外用も効果があります。非ステロイド系消炎薬、抗ヒスタミン薬、抗生物質などを用います。