◎熱傷(やけど) つづき
やけどの深さは、1〜3度に分けられます。
第1度
表皮のやけどで、皮膚が赤くなり(紅班)、軽いむくみ(浮腫)がでて、ひりひりとした痛みがあります。
第2度
表皮の下の真皮にまで及んだやけどで、赤くなって水泡ができます。神経が刺激されて痛みの強いのが一般的です。
第2度熱傷は、さらに浅層熱傷と深層熱傷に分けられます。浅層熱傷は水疱のしたが赤くなっていますが、深層熱傷では白くなっています。深層熱傷になると、傷の治りが遅く、治ってもあとが残ってしまうことが多いものです。
第3度
やけどによる皮膚障害が皮下脂肪まで及んだものです。真皮の血管や神経も壊れてしまいますので、皮膚は白色、黄白色となり、痛みも感じなくなります。しばらくすると壊死におちいった組織が取れて潰瘍ができます。なかなか治りにくく、治ってもあとが残ります。
やけどの重症度、深さと面積で治療方法が異なりますが、部分的なやけどの応急処置としては、まず冷やすことです。水道水のような流水で30分から一時間くらい冷やしてから、病院を受診するようにしましょう。部分的なやけどでは感染をふぐため、消毒、抗生物質の軟膏塗布、さらには内服をして経過を診ます。浅いやけどでは数日から二週間以内にあとを残さず治ります。深いやけどは2〜3週間しても治りません。感染防止や壊死組織を除く治療を続けるか、場合によっては植皮手術をすることもあります。
2度熱傷で体表面積の10パーセント以上、30パーセント以上を占めるときは、それぞれ中等症、重症、3度では3パーセント以上、10パーセント以上をそれぞれ中等症、重症とします。入院などのきちんとした治療が必要となります。特に3度の広範囲重症熱症は生命の危険性も大きいので、ただちに熱傷治療設備のある病院に運ぶ必要があります。
また乳幼児は大人と比べて、熱傷面積が広くなくても、感染をおこしやすく、全身状態が悪くなりがちです。