◎二次性高血圧
高血圧の原因がはっきりしている場合には二次性高血圧といい、高血圧の原因がわからない場合には、本態性高血圧といいます。本態性高血圧は通常35歳以上の人が多く、二次性高血圧は比較的若い人に多くみられます。これらの中には、治療法が全く違うものや、治療が不要なものもあります。以前は、二次性高血圧は腎皮質性の高血圧を除いて、数パーセント未満のまれな病気と考えられていました。しかし、最近は原発性アルドステロン症や腎血管性高血圧などの原因は極めてまれとはいえないほど、しばしば発見されています。
二次性高血圧は、若い人の高血圧のほかに、治療でなかなか血圧が下がらない場合や、高齢者で急激に高血圧を発症した場合などに疑われます。
高血圧の原因は、神経やホルモン、特に副腎から出るアルドステロンやアドレナリン(エピネフリン)、腎臓から出るレニンと、それによって作られるアンジオテンシンの血管への作用とアルドステロンの過剰やナトリウムの蓄積など、色々なしくみとはたらきによります。
◎腎臓からくる高血圧
○腎性高血圧症
さまざまな原因で腎臓が病気になると、そのために血圧が上昇します。血清クレアチニンが上昇することにより、腎臓の機能が低下している子音がわかります。
代表的な疾患としては、各種の腎炎、尿毒症、多発性のう胞腎、糖尿病性腎炎などがあります。血圧が高いと、そのために腎臓の病気が進行するという悪循環を招きます。したがって、血圧を下げる必要がありますが、過度の血圧低下は逆効果ですし、実際に薬を使用してもなかなか下がりにくいのも事実です。