◎動脈硬化症 つづき
症状では、動脈硬化は、それが起こっている部位によって、症状、経過が違います。大動脈の硬化があっても、特別の症状を起こしません。心臓の冠状動脈に硬化がおこると、狭心症や心筋梗塞が起こったり、心不全になったりします。
脳動脈に硬化がおこると(脳動脈硬化症)、あるときはめまい、頭痛、耳鳴りがあり、記憶力が低下し、不眠のほか気が短くなり、怒りっぽくなります。この病気が進むと、脳梗塞を起こし、足がまひしたり、口がうまくきけなくなったり、排尿が円滑にいかなくなったり、表情がなくなったり、認知症のようになることがあります。
動脈硬化が腎臓におこると、萎縮腎といわれる状態になります。高血圧が急にひどくなることもあります。夜、何度もトイレに起きるようになり、薄い尿がたくさんでます。高血圧の進んだ時期には、必ず腎臓が悪くなり、尿にタンパク質が出、顔や足がはれてきて、また目がかすれてきます。そして、心臓も悪くなります。
動脈硬化が足の動脈に起こると、足がしびれたり、冷たく感じたり、特有の症状としては歩行中痛んだり、だるくなったりし、少し休むとまた歩けるといったような状態になります(間欠性は行)。