◎自己免疫疾患とは
免疫は、通常外敵や異物から自分の体を守るための防御機能ですが、自己免疫は自分の成分や組織を外敵や異物と間違えて免疫反応がおこってしまう現象で、それによってもたらされる病気を自己免疫疾患といいます。花粉やダニ、ハウスダストなど外敵異物に対して花粉症や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがおこる場合にアレルギー性疾患と呼ばれますが、これとは区別されます。
自己免疫疾患には、膠原病に含まれる病気や、慢性甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血などが含まれます。
◎難病指定
1972年以来、膠原病に含まれる多くの疾患は国や都道府県により難病指定されています。国や都道府県からは難病に指定された疾患と診断された患者さんには医療費が助成され、専門家により構成された難病の研究班には研究費が助成されています。難病に指定されている疾患は都道府県によっても若干異なりますが、国が指定している膠原病には悪性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症(強皮症)、多発性筋炎・皮膚筋炎、混合性結節組織病、結節性多発動脈炎(結節性動脈周囲炎)、ウェゲナー肉芽腫、高安病(高安動脈炎)などがあります。