◎分娩時損傷
○産瘤(さんりゅう)
産道通過の際に先に進んでいく部分のむくみを産瘤といい、正常のお産では頭にできます。2〜3日で消えます。
○頭血腫
頭蓋骨は複数の骨が集まってできています。それぞれの骨は骨膜に包まれ、骨と骨膜との間に出血して血液がたまった状態を頭血腫といいます。生まれた直後にはなく、半日から一日してあらわれ、数日のうちにさらに大きくなります。ひとつの骨に限局して触るとぶよぶよしています。針を刺して血を抜くことは、かえって細菌感染を招く恐れがあるので、自然に吸収されるのをまちます。2〜3週間で自然に消失しますが、大きいものは吸収が遅れ、一ヶ月ぐらいからかたくなりますが、数ヶ月を要して消失します。
○帽状腱膜下血腫
皮膚の下にある帽状腱膜という組織と頭蓋骨骨膜との間の出血で、出血が頭部全体に及び、高度の貧血や黄疸を伴うことがあります。