◎こころ、神経の病気 つづき
◎熱性けいれん
発熱に伴って、全身のけいれんを起こすものをいい、生後六ヶ月から六歳の間、特に1〜3歳のときに多くおこります。熱が急に上がるときにおこりやすく、意識が消失して全身をかたく強直し、その後手足がピクピクし、たいてい五分以内にとまります。
発作は一度しか起こさないことがほとんどですが、時に一回の発熱でけいれんを繰り返したり、熱を出すたびにけいれんを起こす子がいます。両親のどちらかが子供のころに熱性けいれんを起こしていると、子供も起こす可能性が高くなります。七歳以降では自然に起こらなくなりますが、一部にてんかんを起こしてくる子がいます。
治療
けいれんを起こした場合は、そのまま横にし、衣服を緩めたりします。吐いた場合は、顔を横に向け気管に吸い込まれないようにします。怪我や窒息の危険があり、口の中にタオルや指を入れてはいけません。
数分で発作がおさまればあわてる必要はありませんが、10分以上けいれんが続くようなら、すぐに病院で診てもらいましょう。
熱性けいれんを繰り返した場合、発作の予防のために、発熱時にジアゼパムの座薬を使用します。けいれんを頻回に起こす、一回の発作時間が長い、座薬の使用が有効でなかったなどのときは、抗けいれん剤を予防的に毎日内服することもあります。