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妊娠のしくみ つづき


○臍帯

 胎児のへそと胎盤をつなぐひも状の組織で、へその緒です。この中に二本の動脈と一本の静脈の計三本の血管が通っており、周囲はゼラチン様の物質でかこまれて保護されています。血流がとだえたり減少すると胎児の状態は危険となるので、それを防ぐためと考えられています。

 分娩後は胎児側2〜3センチのところをクリップでとめ切断します。数日して乾燥し干からびて自然に取れます。これをへその緒として保存する習慣が日本ではあります。最近では個人の特定のためのDNA鑑定に使うこともあるようです。昔は煎じ薬にして大病のときに飲むという迷信があったための風習が今でも残っています。

○羊水

 胎児の周囲には羊水と呼ばれる水があり、妊娠七ヶ月で700ミリリットルと最多となり、妊娠末期には約500ミリリットルほどに減少します。羊水の役割は胎児を衝撃や外気温から守り、四肢を自由に動かし筋肉を発達させることです。羊水は卵膜から産生されたり胎児の尿もまじっています。羊水中には胎児のうぶげ、皮膚、皮脂が混入しているため、採取することにより胎児の情報を得ることができます。妊娠中の羊水検査とよばれるもので、染色体異常や、代謝異常などの疾患を診断することが可能です。また胎児の肺成熟度を知るためにも使われます。

 分娩児には卵膜に包まれた羊水が子宮口を押し広げる役割を果たし、分娩直前には破水によって流れ出る羊水が潤滑液となって胎児が骨盤内を下降するのを助けます。

○卵膜

 胎児、羊水の入っている幕で、子宮内側との境目を作る膜で胎盤の胎児側のおおっています。一枚の膜ですが三層構造で、胎児を細菌などから守っています。卵膜が破れることを破水といい、破水後長時間経過すると胎児に細菌感染が及びやすくなります。

2012年5月31日

妊娠のしくみ つづき


◎胎盤

 受精卵の外側から絨毛と呼ばれる小さな突起が草の根のように子宮内膜の中に進入し周囲を融解し母体血の中に浮遊する状態となります。この血液の中から酸素や栄養を絨毛が取り込み胎児へと送ります。母体血と胎児血は薄い膜で接触しますがまじることはありません。この絨毛組織と子宮内膜の一部が一緒になって胎盤を形成します。胎盤の形成は妊娠二か月末に始まり四ヶ月末に完成します。妊娠末期の胎盤は、直径約20センチ、厚さ約3センチ、重さ約500グラムくらいの円盤状のかたまりです。臍帯が付着し、卵膜に覆われている側が胎児側で羊水に接し、裏側が母体側で子宮内に接しています。

○胎盤の働き

 1・ホルモンの合成分泌・・・妊娠維持に必要なホルモンが分泌されます。妊娠初期から、絨毛性ゴナドトロピンが多量に分泌され母体の尿中に出て、妊娠反応として検出されます。ほかにヒト胎盤性ラクトーゲンや、エストロゲン、プロゲステロンなど、妊娠の維持、分娩や授乳の準備に重要なホルモンが多量に分泌されるのです。

 2・栄養物質の輸送と老廃物の排泄・・・母体血中に含まれる糖質、タンパク質、脂質をはじめ、水分、ミネラル、ビタミンなどあらゆる栄養素は絨毛から吸収され臍帯血管を通って胎児へ運ばれます。いっぽう胎児の体内で生まれた尿素などの老廃物は胎盤から母体血中に排泄されます。

 3・酸素と二酸化炭素の交換・・・胎児は肺で呼吸していないので、肺から酸素を取り込むことができません。母体が肺から取り入れた酸素は母体血から絨毛の薄い膜を通って胎児の赤血球に取り込まれ胎児に提供され、胎児から生じた二酸化炭素は逆に胎児血から母体血に吸収されて母体の肺から排出されるのです。

 4・その他・・・さまざまな酸素の産生、ウイルス以外の病原菌の通過を防ぐ作用があります。

2012年5月30日

妊娠のしくみ つづき


○着床と妊娠の成立

 受精卵は受精後約30時間で二つの細胞へ、約40時間で四細胞、約三日で12〜16細胞からクワの実のような多くの細胞のかたまりとなり、その間もずっとゆっくりと卵管内側の絨毛の働きで卵管内を分割しながら子宮へと移動し、受精から4〜5日で子宮に到達します。その後着床のためととのえられた子宮内膜の表面の一箇所に接触して中へ進入するのです。これを着床といい、受精後6〜7日目に起こります。

 受精卵は分裂の過程で、桑実胚から胞胚そして胎芽へと成長して行きます。胞胚の表面に絨毛が形成され、子宮内膜が変化した脱落膜という血流が豊富な組織から酸素や栄養を吸収します。絨毛と脱落膜が将来は胎盤となります。

○大事の発育

 受精卵というひとつの細胞はわずか0.2ミリと眼には見えない大きさですが、約260日あまりで、約三キロの胎児に驚異的な成長をします。特に妊娠初期の発達は著しく、妊娠12週ころには退治の形態や臓器はおおよそ完成しています。胎児に奇形が生じる場合、妊娠初期の期間形成期に影響を受けると大変大きな奇形が起こりますが、臓器完成後であればほとんど影響はありません。

○胎児付属物

 胎児が子宮内で発育していくには、胎児を支えていく器官が必要です。これらを胎児付属物といい、胎盤、臍帯、羊水、卵膜などがふくまれます。

2012年5月28日

妊娠のしくみ


○卵巣では

 胎児(女性)のころ、約700万個の卵子を持っていますが、新生児では200万個に減少し、思春期にはさらに20〜30万個に減少します。思春期になって初潮のころからホルモンが分泌され、卵子を取り囲む卵胞が毎月たくさん発育しますが、一個だけ成熟し、ほかは途中で退化していきます。その成熟した卵胞から卵子が卵巣の外へ飛び出すのが排卵です。排卵した卵子はすぐそばの卵管に卵管采によって取り囲まれて卵管内を移送されますが、受精能力は排卵後数時間〜24時間といわれています。

 子宮では、卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用によって、子宮内膜細胞が増殖して内膜が厚くなります。そして、排卵後の卵胞が変化した黄体から分泌される黄体ホルモンの作用によって、受精卵の着床に都合の良いように分泌期内膜に変化していきます。

○精子のふるいわけ

 男性の一回の射精で2〜3億個の精子が膣内に送り出されますが、早いものでは五分後には子宮内を上昇し卵管内に到達します。しかし、膣内は強い酸性なので、その半分以上は死んでしまい、受精の場である卵管膨大部に到達するのは200個以下で、受精するのはたった一個です。一般的には受精能力があるのは射精後48時間程度です。

 排卵の時期には、子宮頚管(子宮の入り口)内の粘膜が精子が通過しやすいように、ねばりっけのあるものから水分の多いものに変化しているのに加え、精子の運動を助ける成分も含んでおり、精子の子宮膣内での上昇をたすけます。

○受精

 卵管膨大部までにたどり着いた数多くの精子は卵子の表面に集まりますが、卵子の周囲にある透明帯に一個の精子の頭部が接触するとただちにその精子は透明帯を通過し中に入り込みます。その瞬間透明帯は変化して他の精子が侵入するのを防ぎます。卵の中に進入した精子頭部の核と卵子の核が融合し受精が成立します。この事典で男女の性別は決定するわけです。

2012年5月26日

加齢と免疫


 ヒトの免疫は成長、加齢とともに変化します。乳児は抗体をまだ十分には自分で作ることができません。しかし、胎内にいるとき母親からさまざまな抗体(IgG)を胎盤をとおして受け取っています。母親がそれまでに体験した感染症に対するほとんどすべての免疫抗体を受け取っているので、乳児はさまざまな細菌やウイルスに抵抗できる免疫を備えています。さらに母乳、特に初乳には成乳の10〜20倍の分泌型の抗体(IgA)が含まれていて、IgAが腸管の粘膜に塗られて感染から守ってくれます。細菌やウイルスだけでなく、アレルギーのもとになるような異物が吸収されるのも防ぎます。

 母親からの抗体は生後半年のうちに徐々に減っていきます。生後三ヶ月以降に風邪などを引きやすくなるのはこのためです。その後徐々に血液中の抗体はふえてきますが、成人とほぼ同じになるのは10歳以降です。成人となった後、加齢により血液中の抗体の量は大きく変化しませんが、免疫の調節や腫瘍免疫に重要な役割を果たす白血球(Tリンパ球やNK細胞)の数や働きは徐々に低下します。加齢とともにがんや自己免疫疾患が増えるのはそれがおもな原因と考えられています。

 アトピー性の素質をもった人には、乳幼児期に湿疹や下痢、嘔吐を繰り返し、幼児期になるとぜんそくになり、思春期になるとぜんそくはおさまるものの、鼻水やくしゃみに悩まされることがあります。年齢によりアレルギー症状が形を変えながらあらわれる現象をアレルギーマーチといいます。

2012年5月23日

おもなアレルギー疾患 つづき


◎食物アレルギー

 個人の素因、素質に基づいて、食物やそれに含まれる物質によりおこる生体に不都合な反応のうち、免疫反応によるものを食物アレルギー、それ以外の反応を食物不耐症といいます。

 食物不耐症には、乳糖分解酵素欠損による牛乳不耐症などの代謝病、古いさばに含まれるヒスタミンなどの有害活性物質による反応、タートラジンなどの食物着色料によるアスピリンじんましん、ぜんそくなどの特異体質反応が含まれます。

 一般に、食物アレルギーは乳幼児に多く、その後成長に伴い症状は消失するので成人には少ないといわれています。

 小児における頻度は0.3〜2.2パーセント、アトピー性疾患をもつ小児における食物アレルギーは3〜25パーセントです。

○症状

 大別すると食物を摂取して数分から数時間以内に出現する即時型反応と、それよりあとにあらわれる反応に分けられます。

 即時型反応は個人の臓器の反応性や摂取した抗原の量、種類により症状が異なります。多くは数分以内に口内の違和感、腫脹感に続き、全身違和感、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器症状、皮膚潮紅、じんましん、血管浮腫などの皮膚症状、喉頭浮腫、喘鳴、結膜炎、鼻炎など気道症状が、単独あるいは複合して出現します。

 重症例ではショックにおちいることがあります。非即時型反応では、アトピー性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、気道過敏性亢進(ぜんそくの悪化)、食物性大腸炎、吸収不良症候群、血尿、ネフローゼ、片頭痛などが知られています。

 胃腸管は食物を分解、吸収する過程で食物タンパク、細菌、ウイルスなどの外来抗原にさらされます。胃腸管は胃酸や各種消化酵素によって抗原を分解したり、粘液によって上皮をおおったりして抗原の進入を非免疫学的に阻止しています。

 また、腸管からIgA抗体が分泌され、抗原の吸収を免疫学的にも阻害しています。乳幼児ではこうした機構が不十分なために、食物アレルギーになりやすい一因とされています。しかし、一般小児や成人でも抗原の一部はそのまま体内に侵入します。

 大多数の人は食物として摂取する栄養抗原に対し、免疫反応がおこらない状態になっていますが、これが成立しない場合に食物アレルギーが発症します。

 即時型の反応は1型アレルギーで発症しますが、その他の反応はしくみが不明のものがほとんどです。

○原因

 個人の反応性の違いによりいろいろな食物がアレルギーの原因となりますが、小児では卵、牛乳、小麦、鶏肉、豚肉、大豆、米など、成人ではえび、かに、マグロ、さばなどの魚介類や、そば、卵、小麦などが原因となることが多いようです。

○治療

 治療は除去食療法と薬物療法があります。

 原因食物の除去は治療の大原則です。そばによるアナフィラキシーショックなどのように、少量で重篤な症状が誘発される場合、特に学童以降や成人では、原因食物を厳密に除去します。じんましんなど症状の軽い場合は十分過熱すると、摂取可能な場合もあります。

 原因食物を除去するときは、それに変わる代用食を与え、栄養不足にならないようにします。1〜2年の間、原因食物を完全に除去すると、約三分の一の小児、成人で症状が消失します。

 特に乳幼児では、成長とともに症状が消失することが少なくありません。一定の期間(小児の牛乳アレルギーなどでは通常2年間以上)除去後に、誘発試験を行い、確認しながら徐々に除去を緩めていきます。

2012年5月21日

おもなアレルギー疾患 つづき


◎動物アレルギー

 動物の毛、羽毛、ふけ、唾液、糞尿などを原因とするアレルギーです。

○症状
 
 ネコ、イヌなどの毛、ふけによるアレルギー性鼻炎(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、結膜炎(目のかゆみ、なみだ、充血)、気管支喘息(呼吸困難、ぜんめい)、じんましん、アトピー性皮膚炎が頻度の高い症状です。インコなどの小鳥の糞、尿、唾液などによる過敏性肺臓炎(乾いたせき、運動時の呼吸困難、動悸など)を起こすことがあります。

○原因

 アレルギー性鼻炎、ぜんそくの患者では室内で飼うネコ、マウス、ハムスター、モルモット、イヌなどの毛やふけ、マウス、ハムスターなどの尿が原因となることがあります。ウマ、ヒツジ、ウサギなどを飼育している場合にも、これらが原因のアレルギーを起すことがあります。過敏性肺臓炎の原因は小鳥の糞、尿、唾液などです。

 鼻炎、結膜炎、ぜんそくなどのアトピー性疾患は動物のふけなどの抗原に対する1型アレルギー反応によっておこります。過敏性肺臓炎は小鳥の糞などの抗原に対する3型アレルギー反応がおもなしくみと考えられています。

○診断
 
 動物を飼っている家にいて鼻炎、ぜんそく、皮膚炎などが発症し、悪化するようなら、動物アレルギーを疑います。アトピー性疾患では血液検査で動物へのIgE抗体を測定します。過敏性肺臓炎では血液検査で動物へのIgG抗体を測定します。

○予防、治療

 アトピー素因のある家庭では、ネコ、ハムスターなどを室内で飼育するのを避けるようにします。また、毎週必ず動物の体を洗う、ネズミ類では尿が乾いて飛ばないように処理すると、ある程度の効果があります。鼻炎、ぜんそく、結膜炎などに対する薬物療法は他の原因の場合と同様です。

 過敏性肺臓炎の治療は原因抗原の除去と薬物療法ですが、呼吸困難が強く、入院による抗原との隔離でも改善しない場合は、ステロイド薬による治療がおこなわれます。

2012年5月19日

おもなアレルギー疾患


◎花粉症(花粉アレルギー)

○症状
 花粉が飛散する季節に一致して、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状、目のかゆみ、なみだ、異物感、充血などの眼症状が出現します。鼻、眼症状が強いときには鼻痛、咽頭腫脹感、咽頭痛、腹痛、下痢、皮膚炎、頭痛、全身倦怠感、微熱などもみられます。ぜんそくをおこすことはまれです。

 なお、北海道に多いシラカバ花粉症患者の約半数ではシラカバと抗原が類似したりんご、さくらんぼ、西洋梨、セロリ、にんじん、大豆、ヘーゼルナッツなどを食べると30分以内に口内にかゆみやビリビリ感が生じる口腔アレルギー症候群を合併することが知られています。

○原因
 スギ、ヒノキ、アカマツ、カモガヤ、イネ、ヨモギ、ブタクサ、カナムグラなどが頻度の高いアレルゲンですが、その多くは花粉が風で運ばれるということです。

 地方によって時期は多少ずれますが、春にはスギ、ついでヒノキ、マツ、ブナなどの樹木、夏にはイネ、カモガヤなどのイネ科植物、秋にはヨモギ、ブタクサなどのキク科植物、カナムグラが飛散し、花粉症の原因となります。

 花粉に対するIgE抗体による1型アナフィラキシー型反応が、花粉にさらされる鼻粘膜、眼結膜で起きるために発症します。

 毎年同じ様な時期に、鼻、眼症状が出現するときには、その時期に飛散する花粉アレルギーである可能性が考えられます。通年性に鼻、眼症状がある場合は複数の花粉アレルギーの事もありますが、花粉よりもハウスダスト、ダニ、カビ、ネコなどのペットへのアレルギーである可能性が考えられます。

 皮膚テストや血液検査で花粉と反応するIgE抗体を測定し、要請ならその花粉による花粉症と診断されます。皮膚テストとしてはプリックテストが簡便なのでよく用いられます。皮膚を針先で出血しない程度に刺激し、そこに抗原液を数滴たらして20分後の皮膚反応で判定されます。

○治療、予防

 花粉にさらされないよう飛散量の多いときは、帽子、めがね、マスクをします。マスクは花粉用のものが効果的です。外出から帰ったときは外で服をたたいて花粉を落とす、洗顔をする、こまめに掃除機をかける、寝具を外では干さないなども効果的です。

 薬物療法としては飛散初期(症状の強い人はその1〜2週間前から)から抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を服用します。症状のあるときは抗アレルギー薬や、ステロイド薬を点眼、点鼻します。

 重症度に応じてこれらの薬の組み合わせを増やしていきます。特に鼻づまりが強いときはステロイド薬の点鼻、抗アレルギー薬のひとつの抗ロイコトリエン薬の服用、血管収縮約の点鼻をおこないます。ただし、血管収縮薬は即効性がありますが、指示された回数以上に用いると、使用後にかえって粘膜の血管が拡張したり、粘膜が萎縮して年中鼻症状が続くこともあります。そのため症状が改善されないときでも、点鼻橋時回数以内にとどめ、他の薬と併用して症状を抑えます。

2012年5月17日

アレルギー つづき


◎経口アレルゲン

 経口アレルゲンのおもなものは、牛乳、大豆、そば、小麦、えびやかになどの海産物、各種の食品添加物、着色料、防腐剤、経口薬剤です。牛乳、卵、大豆がもっとも頻度の高いアレルゲンです。

◎接触性アレルゲン

 接触性アレルゲンのおもなものは、化粧品、洗剤、外用薬、塗装金属(ニッケル、コバルトなど)、ウルシなどの植物などです。

◎アレルゲンの侵入経路による症状

 吸入によってはアレルギー性鼻炎、ぜんそく、過敏性肺炎など気道の病気が、経口によっては下痢、腹痛、嘔吐などを伴う胃腸炎が、接触によっては皮膚炎などの皮膚疾患がおきます。しかし症状は必ずしもアレルゲンが侵入した臓器にかぎられません。

 食物アレルギーで胃腸症状はないのにじんましんや喘息が起きることがあるように、その人が過敏な臓器やアレルギー物質が分解、蓄積される場所で症状がおきることもあります。

2012年5月16日

アレルギー つづき


◎アレルゲンの侵入経路と症状

 アレルゲンは体へ侵入する経路によって吸入アレルゲン、経口アレルゲン、接触性アレルゲンなどに分けられます。薬剤ではそのほかに血管内、筋肉内などへの投与があります。

◎吸入アレルゲン

 吸入アレルゲンには室内塵(ハウスダスト)、ネコ、小鳥などの動物の毛、ふけ、羽、スギ、カモガヤやブタクサなどの花粉、カビなどがあります。

○ダニ

 アトピー性気管支喘息や通年性のアレルギー性鼻炎の最も重要な原因吸入アレルゲンは室内のほこりの中に生息するチリダニ科のヒョウヒダニ(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ)の糞や死骸です。接触によってアトピー性皮膚炎の悪化の原因ともなります。

 ツメダニなど人を刺すダニとは異なり、ヒョウヒダニはふけ、あか、食物のカスなどをえさとするダニで、食卓のまわり、じゅうたん、寝具、ソファー、綿ほこりの中などに生息しています。そのため室内塵ダニともいわれます。温暖で多湿の環境を好み、夏に多く発生します。

 最近谷によるアレルギー疾患が増えているのは、家屋の密閉性、保温性が高まり、チリダニが繁殖しやすくなったのが大きな原因といわれています。アトピー性ぜんそく患者の八割以上がチリダニのアレルゲンに対するIgE抗体をもっているといわれています。空中に舞い上がったダニの死骸、糞がアレルゲンとなりますが、最も多くダニにさらされるのは、就寝中にダニの発生源である布団から至近距離でダニアレルゲンを吸入するときです。ダニアレルゲンへの接触を減らすには、室内の通気を良くする、じゅうたんなど敷物を敷かない、布団を乾燥させるなどの方法でダニの繁殖を抑える、アレルゲンを撒き散らさない型の掃除機で布団、床のダニ抗原を吸引除去するなどの方法があります。また、高密度繊維性のふとんカバーでダニアレルゲンを通過させない方法も有効です。

○シックハウス(シックスクール)症候群

 最近、家屋や家具から放出される化学物質によって目、鼻、咽頭の刺激症状、皮膚の紅班、湿疹、じんましん、疲れやすい、頭痛、などの症状が起きるシックハウス症候群(原因が学校や幼稚園の建材や建具である場合は、シックスクール症候群という)が問題となっています。その大部分はアレルギーではなく、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、シロアリ駆除剤、などによる直接的な刺激や中毒が原因と考えられています。

2012年5月14日

アレルギーとは つづき



 本来、生体に役立つはずの免疫反応が全身あるいは体の局所に障害を与えるとき、アレルギーといいます。アレルギーの原因となる抗原物質がアレルゲンです。アレルギーは多くの場合アレルゲンに繰り返しさらされてアレルゲンと反応する抗体やリンパ球が産生されているときに、再び同じアレルゲンにさらされて強い反応がおこりアレルギー反応が発症します。

◎アレルギーの型

○1型(アナフラキシー型反応)

 アレルゲンに反応してIgE抗体を産生しやすい遺伝子的体質をアトピー性素因といいます。両親がアトピー性素因を持っていると、子供もそうである可能性が高くなります。アレルゲンに反応して産生されたIgEはマスト(肥満)細胞の表面に結合しています。このような状態でアレルゲンにさらされると、IgEとアレルゲンが結合し、マスト細胞が活性化され、ヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジンなどの活性物質を放出します。

 活性物質の作用によって血管からの結晶の漏出、血管の拡張、粘液の分泌、気管支の収縮などを起こし、じんましん、鼻水、喀痰、呼吸困難、血圧低下などの症状を引き起こします。全身反応を伴う激しいものがアナフラキシーで、これによる血圧低下をアナフラキシーショックといいます。アトピー性気管支ぜんそく、じんましん、花粉症、ハチアレルギー、ラテックスアレルギー、ペニシリンなどの薬剤によるショックなどがこの型に入ります。この型のアレルギーで起こる病気がアトピー性疾患です。

○2型(細胞障害型反応)

 細胞、組織に結合した抗原と抗体が反応し、その結果マクロファージによるドン食、補体による細胞障害などにより組織細胞が傷害される反応です。ペニシリン系の抗生物質による溶血性貧血などはこの型による反応です。自己の血球に対する抗体による自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病などの自己免疫性疾患もこの型の反応による病気です。

○3型(免疫複合体型反応)

 血液中で抗原と抗体が結合し免疫複合体が形成され、補体を活性化して血管や近傍の細胞を傷害する反応です。薬剤による溶血性貧血、ジフテリア抗血清による腎障害、ウイルス感染後の紫斑やじんましん、カビなどに対する過敏性肺炎などは主にこの型のアレルギー反応です。自己免疫疾患のうち全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性リウマチなどもこの型の反応によっておこる病気です。

○4型(細胞免疫型反応)

 抗原と結合した細胞、組織がTリンパ球(細胞障害性Tリンパ球、遅延型過敏反応性Tリンパ球)によって傷害される反応です。化粧品などによる接触性皮膚炎や多くの薬疹、薬アレルギーによる肝障害はこの型の反応です。アトピー性気管支喘息などは、1型反応だけで起きるのではなく、4型反応によって白血球のひとつである好酸球が動員活性化され、その作用などで気管支に炎症が起きて過敏になっていて、容易に発作が起きると考えられています。

2012年5月12日

アレルギーとは つづき


◎免疫反応とそのしくみ

 免疫をおもにになっているのは、白血球に含まれるリンパ球と組織中の樹状細胞といわれる細胞です。樹状細胞は抗原提示細胞とも言われ、体内に入った抗原を取り込み、分解して、細胞表面に差出、免疫の主役であるリンパ球がみわけやすいようにします。樹状細胞は抗原を差し出すだけでなく、抗原の種類や抗原が入ってきたときの状態に応じてリンパ球の反応の仕方を調節する役割も持っています。

 リンパ球にはTリンパ球(胸腺でつくられる)、Bリンパ球(骨髄でつくられる)があります。Bリンパ球、Tリンパ球にはそれぞれ特定の抗原と結合する部分(レセプター)があります。Tリンパ球は胎生期までに色々な抗原と反応する無数の株(クローン)ができ、用意されていますが、自己の抗原と反応する株は死滅し、残っているのは非自己の抗原と反応するクローンだけです。このために自己の抗原とは反応しません、このしくみが異常となり、自己と反応する細胞や抗体ができて、自己の組織が障害されるのが自己免疫疾患です。

 樹状細胞の表面に差し出された抗原と反応したTリンパ球クローンは、分裂増殖すると同時に、さまざまな役割を持ったTリンパ球に変化します。このうち、細胞障害性Tリンパ球は、抗原を持っている細胞(ウイルスに感染した細胞、がん細胞、くすりが結合した細胞など)を直接傷害します。遅延型過敏反応性Tリンパ球はリンフォカインという活性物質を遊離して、他の白血球を動員、活性化してその力で抗原を持つ細胞を障害、排除します。細胞であるTリンパ球によるこの反応を細胞性免疫といいます。

 Tリンパ球は、また、抗原とし結合した特定のB細胞クローンを増殖して抗体産生細胞に分化させ、抗体を産生させます。抗体はグロブリンというタンパク質で、それぞれ特定の抗原と反応します。免疫に関係することから免疫グロブリンといわれます。免疫グロブリンはIgG、IgA、IgE、IgDなどの種類があり、血液などの体液中に存在しています。抗体が抗原と反応する(抗原抗体反応)と、他の補助タンパクを活性化して、抗原を持つウイルスなどを傷害したり、マクロファージを刺激し、抗体を取り込み分解させます。体液中の抗体によるこのような反応が液性免疫です。Tリンパ球には樹状細胞の反応や細胞性免疫、液性免疫の強さや反応の仕方を調節する作用もあります。

 このようなTリンパ球は調節性T細胞といわれます。免疫反応は必要なときに必要な反応がおき、行き過ぎた反応がおこらないように調節されています。

2012年5月10日

アレルギーとは


◎免疫とは

 動物には生まれつきもっている自分の体内にあったもの(自己)と、それ以外のもの(非自己)とを区別し、非自己の物質を体外に排除して自分の命を守ろうとします。ウイルス、細菌、寄生虫などの病原微生物に一度感染すると、それが記憶され、ふたたびさらされても感染・発病しなくなるのはこのしくみによるからなのです。

 疾病を免れるということから、このしくみを免疫といいます。免疫は病原微生物などの外来物だけではなく、がんなどの悪性新生物が体内で新たに発生しようとするときにもこれを排除するのにはたらいています。非自己の物質に対するこのような反応を免疫反応といい、免疫反応を起こす原因となった物質を抗原といいます。

 予防接種はこの反応を利用したものです。弱毒化、あるいは不活化して病原性をなくした病原微生物(ワクチン)を繰り返し投与してこれに対する免疫反応を起こしておくと、本当の病原微生物にさらされても感染・発病しなくなります。

2012年5月 9日

全身性硬化症(強皮症)


 この病気は皮膚のみでなく内臓などにも硬化性病変が見られます。男女比は一対三とやや女性に多く、子供、高齢者にも発病します。原因は不明ですが、免疫異常や代謝異常などが原因といわれています。

 また、美容整形などで異物を注入した人に類似した症状を見ることから、環境因子も重視されています。レイノー現象が、他の症状が出る前から長年にわたって認められることがあります。

症状

 早期にはレイノー現象とともに手指のはれと皮膚硬化がみられます。皮膚硬化は浮腫期から硬化期、萎縮期へと進行します。硬化期では手指の関節が屈曲して固まりわしの指のようになります。皮膚の硬化は手指から腕、顔、胸部などにも広がりますが、硬化の範囲により全身性皮膚硬化型と限局性皮膚硬化型の二つの病気の型にわけられます。硬化とともに指尖潰瘍、短指症、皮膚潰瘍、口が開きにくくなる、色素沈着、色素脱失、毛細血管の拡張、皮膚石灰化などがみられます。関節痛や筋肉痛、筋力低下もみられます。

 内臓の障害では、物を飲み込むときにつっかえる感じ、腸管の消化吸収障害、間質性肺炎、肺線維症、肺高血圧症、不整脈、腎障害、腎生高血圧などがみられます。

診断

 手や足の皮膚から、顔面や体幹など、体の中心に近いところの皮膚が硬くなることが大切な所見で、これに加えて、1・手指や足の指の皮膚が硬くなる、2・指先に潰瘍や小さなくぼみを伴う瘢痕がみられる、3・肺線維症が見られる、の三つのうち二つ以上みとめられると、全身性硬化症の診断がつきます。

治療

 すべて対症療法です。ペニシラミン、コルヒチン、副腎皮質ステロイド薬などが用いられます。レイノー現象や末梢循環障害に対して、血管拡張薬や抗血小板薬、抗凝固薬などが用いられます。腎性高血圧症に対して血圧降下薬が、肺高血圧症に対してはプロスタグランジン製剤を含む血管拡張薬や酸素吸入などがもちいられます。

2012年5月 7日

膠原病のおもな病気 つづき


◎全身性エリテマトーデス

 全身性エリテマトーデス(SLEともいう)は、自己免疫異常をとして発症し、良い状態と悪化を繰り返す慢性の炎症性疾患です。原因は不明ですが、かかりやすい体質、素因と紫外線やウイルス感染、薬剤などの要因が重なり発病するとされています。20〜30代の女性に多く比率は女性1対男性9の割合、若年者、高齢者にも発病します。

症状

 全身倦怠感や疲労感などとともに発熱、関節痛、紅班、レイノー現象(寒冷や刺激、精神的ストレスなどによって手指などの皮膚が白色となり、紫紅色、赤色の三段階の変化で元へ戻る現象)などで発症します。

 紅班は顔面に見られる蝶形紅班が特徴的ですが、同じ様な紅班は前胸部、手指、手のひらなどにも見られ、日光過敏症の人に多くみられます。紅班は、急性の紅班のみならず亜急性紅班、円盤状紅班のこともあります。脱毛や皮膚潰瘍や口腔内潰瘍もみられます。関節痛、筋肉痛もよくみられますが、関節破壊はまれです。心臓、肺の症状では、胸膜炎と心外膜炎がしばしばみとめられ、まれに肺出血、肺梗塞、肺高血圧症などがみられます。腎臓はもっともよくおかされる内臓器です。尿や腎機能の検査、ときに腎生検の検査が必要となります。ネフローゼ症候群の状態では浮腫が見られます。精神、神経症状は、てんかん様のけいれん、意識消失発作、うつ状態、興奮状態、不眠、神経症、情緒不安定など多彩です。また、まひや髄膜炎、視力障害、片頭痛などをみることがあります。その他、リンパ腫、月経異常、ループス膀胱炎などもみられます。

治療

 抗炎症療法と免疫抑制療法により、できるだけ早く良い状態にし、その状態をキープし社会復帰できることを目標にします。治療法には、非ステロイド抗炎症薬、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、アフェレーシス療法などがありますが、病気の状態によって治療が異なってきます。

 非ステロイド抗炎症薬は、解熱、鎮痛の目的で経口薬あるいは座薬でもちいられます。抗リン脂質抗体症候群など血栓症を起こしやすい状態の場合にアスピリンが少量用いられることがあります。

 ステロイド薬は、広範囲にある皮膚症状、腎障害、精神、神経症状、間質性肺炎、胸膜炎、心外膜炎、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、急性腹症、などに対して経口薬でもちいられます。

 また、皮膚症状に対してクリームや軟膏などの外用薬が局所的に使用されることもあります。

 病気の状態が良くなると、ステロイド薬はゆっくりと減量します。ステロイド薬には色々な副作用が見られますから治療中は定期的にチェックがおこなわれます。ステロイド薬を使用しても十分な効果が見られなかったり、ステロイド薬による大きな副作用が見られたりする場合には、免疫抑制剤や血漿交換療法が用いられます。そのほか、レイノー現象や末梢循環障害に対しては末梢血管拡張薬や抗血小板薬などが用いられます。腎不全に対して血液透析がおこなわれます。

経過

 良い状態ができるだけ長く続くよう治療します。悪化させるような要因となるものについては日常生活においても注意します。経過中は、感染症やステロイド薬による副作用(消化管潰瘍、糖尿病、骨粗しょう症、副腎機能不全など)、免疫抑制剤による造血器障害、シクロホスミドによる出血性膀胱炎、長期経過に伴う動脈硬化症、高血圧、悪性腫瘍、無菌性骨壊死(大腿骨頭に多くみれる)などの合併症に注意します。

2012年5月 5日

リウマチ性疾患と膠原病のおもな病気 つづき


◎関節リウマチ

 関節リウマチとは、多関節炎をきたし、経過とともに関節破壊と機能障害をもたらす病気です。原因は不明ですが、かかりやすい体質・素因とウイルス感染を含む誘因が重なり合って発病するとされています。おもな病変は関節中における滑膜の炎症と異常な増殖で、これにより骨・関節の破壊がもたらされます。

 経過中、関節以外の症状も見られ、時に血管炎による内臓の障害をもたらすこともあります(悪性関節リウマチ)。

 日本での関節リウマチの患者数は約0.3%と推測されていて、そのうち7万人は身体障害者です。性別では女性が男性に比べて3倍多く、かかりやすい年齢は30−50代です。子供や高齢者にも発症しますが、子供の場合には若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)と呼ばれます。悪性関節リウマチの患者数は関節リウマチの1%未満です。その発症年齢は50代がピークで、男女比は1対2です。

症状
 発病時に多い症状は、朝の起床時にみられる関節のこわばり(朝のこわばり)です。関節を動かすことにより消失されます。だるさや疲れやすさ、微熱などの全身症状を伴いますので全身性疾患でもあります。関節リウマチでおかされやすい関節は、指の一番末端の関節を除く手指の関節、足の指の関節、肘、膝、首の骨、あごなどの関節です。左右対称性に障害を受け、痛みやこわばりだけではなく、発赤、腫脹もみられます。進行すると指全体が小指のほうへかたむいたり、スワンネックの変形(指が白鳥の首のように曲がる)などになります。頚椎の障害による手足のしびれや麻痺が起こることがあります。関節の炎症や破壊の程度、進行の程度をみるのに、関節のレントゲン検査、MRI検査、関節シンチグラフィなどの検査がおこなわれます。レントゲン検査による関節破壊の程度をみる病期分類が示されています。

 関節以外の症状では、肘や後頭部などの皮下にしこり(皮下結節)や、爪の周りに小出血斑や皮膚潰瘍、指先の壊疽、手足のしびれや運動の障害などをみることがあります。これらは血管炎によるもので、多くは悪性関節リウマチでみられます。内臓障害では、心外膜炎、胸膜炎、間質性肺炎または肺線維症などの症状がみられたり、目に上強膜炎や虹彩炎をみることがあります。

2012年5月 2日


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